サラダを食べているのに便秘が悪化する⁈
便秘を少しでも改善するために、便秘には食物繊維だ!とせっせと野菜サラダを食べていませんか?
野菜サラダが悪いわけではありませんが、食物繊維には2種類あるため、便秘の方は食べる食材に注意が必要です。
良かれと思って食べているサラダが原因で、便秘を悪化させてしまっていることもあります。
1.自己流は『事故流』になる
私自身が便秘になったとき、テレビや雑誌の情報を頼りに、「キャベツは食物繊維が豊富、だからキャベツを食べたらいいんだ」とせっせとキャベツやレタスを食べていたことがあります。
でも、食べても食べても改善するどころか、悪化するばかり。
今思うと間違った腸活をしていました。
知らないということは怖いですし、自己流は『事故流』になりがちです。
2.食物繊維の種類
食物繊維には、水に溶ける性質の”水溶性食物繊維”と、水に溶けにくい性質の”不溶性食物繊維”の2種類があります。
どちらが便秘のお腹によいでしょう。
答えは”水溶性食物繊維”です。
残念ながら、良かれと思って食べているキャベツやレタスなどの野菜サラダは不溶性食物繊維が多いため、腸のはたらきが悪くなっている便秘の方には向きません。
なぜ向かないか?それぞれを比較してみます。
3.水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の違い
水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 | |
特徴 | 水に溶けやすい。 (水に溶けるとゼリー状になる) | 水に溶けにくい。 |
効果 | ・食後の血糖値上昇を抑える。 ・コレステロール値を低下させる。 ・高血圧を予防する。 | ・体内の有害物質を吸着して、 便と一緒に体外に排出させる。 |
腸活 | ・便をやわらかくして排便をスムーズにする。 ・善玉菌を増やす。 ・腸内環境をととのえる。 | ・便のかさを増やし、腸を刺激する(ぜん動運動)。 ・嚙みごたえがよいため満腹感が高まる。 ・善玉菌のエサになり、腸内環境をととのえる。 |
食材 | ・果物 バナナ、リンゴ、柑橘類など ・海藻 昆布、寒天、わかめ、ひじきなど ・きのこ しいたけ、えのきなど ・その他 らっきょう、こんにゃく、大麦など | ・豆類 大豆、いんげん豆など ・穀物類 ライ麦、小麦、オートミール、玄米など ・野菜類 ごぼう、ブロッコリー、切り干し大根、 キャベツなど ・いも類 さといも、さつまいも |
水溶性・不溶性の両方を含んだ食材としては、納豆・なめこ・にんじん・キウイなどもあります。
他にも野菜の摂り方として、酢漬けにして食べるのもおすすめです。
酢漬けにすることで酸性になり、胃の中でしっかり消化されてから腸に届くようになるため、腸内環境も整います。また、野菜に含まれる毒素も減るため、腸にもやさしいです。
3.水溶性食物繊維がよい理由
便は、腸がゆっくりと波打つように収縮する「ぜん動運動」によって出口に運ばれて行きます。
便秘の方は、この「ぜん動運動」のはたらきが低下しているため、便のかさが大きくなってしまうと、腸に引っかかってしまい、スムーズに運ばれなくなります。
腸内に長時間便がとどまってしまうと、余分な水分を吸収するはたらきを持つ大腸が、どんどん便の水分を吸収し続けてしまい硬くなってしまいます。
便秘の方の便が硬いコロコロ便になってしまうのは、こういった理由があります。
2つの食物繊維の理想の割合は、水溶性食物繊維:不溶性食物繊維1:2といわれますが、便秘の方は、まずは便をやわらかくしてくれる水溶性食物繊維を多めに摂ることが大切です。
便秘のお客様は、水分摂取が少ない傾向がありますので、1リットルくらいの水分を摂ることも意識してみてください。